ウリンとは?
木材と健康
緑の葉をしげらせ、青空に向かって、すくっと、立っている木を見ると、誰しも「この木は生きているなあ。」と、思うのではないでしょうか。木は伐りたおされたあとも、家具や建物に使われて、人間の生活の中で生きている。
伐られても、なお生きつづける。それは、いったいどういう意味なのでしょうか。
今、木材が私達の健康維持や地球環境の浄化に役立つとして大いに注目されています。日本の気候風土に適した住宅材料として、これまで私達の健康を支えてきました。
木材は空気中の湿気を吸ってその水分を蓄えたりはき出したりするだけでなく、空気中の有害物質やにおいを吸収・ろ過し、空中の電荷を減少させることもできます。また、その呼吸によって、湿度と同様に電気物質の濃度を下げて、私たちが心地よく、快適で健康的だと感じる濃度領域に保ってくれるのです。
ウリン材
■ウリン材とは?
商品名:ウリン・ウッドデッキ材
市場名:ボルネオ鉄木、ベリアン
学 名:クスノキ科 Lauraceau
属 名:Eusideroxylon
特 徴:インドネシアのカリマンタン島(ボルネオ島)の東部が主要産地であり、カリマンタン島のマレーシア側からもウリン材は産出される。その他の島からの産出はきかない。ウッドデッキ材としては高適材品種のひとつとして最高の材である。
ウリン材は製材後すぐは黄色がかった褐色で、しばらくすると茶褐色や濃い褐色になる。木目も細かく緻密、高密度な硬質材であり、セランガンバツより若干重い。寸法安定性があり、高耐久性に優れ、白蟻や害虫に強く、薬剤の処理の必要もなく長年の使用が可能。現地では淡水や海水での使用にも高耐性を示し、雨(水)、風、熱、日光にさらされることの多い場所での長期30年の使用実績の報告もある。インドネシアでも橋の柱材、橋梁材としての使用も多い。イペ、マニルカラ等のウッドデッキ材とならんで知名度、人気度ともに高いウッドデッキ材です。
■樹種比較
樹種名 | 気乾比重 | 耐久性 | 特性 |
---|---|---|---|
ウリン(ボルネオアイアンウッド) | 0.96 | 極大 | 最高級強度の木材・虫害なし ウッドデッキに最適 |
イぺ | 1.12 | 大 | 南米産高耐久材 毒性有(筑波大学調べ)とげが危険 |
セランガンバツ(バラウ) | 0.94 | 大 | 比較的安価 虫害あり |
ヒノキ | 0.41 | 大 | 日本の高級木材 |
ケンパス | 0.87 | 中 | 内装材向き |
ウェスタンレッドシー | 0.37 | 中 | ソフトウッドとしては耐久性あり |
SPF(パイン) | 0.44 | 小 | 安価内装材向き 外装には不向き |
(農林省林業試験場テスト結果より抜粋)
■ウリン材の長所
・色合いが揃っていて光沢があり、仕上がりが非常に美しい。
・耐久性に優れている。(海水、雨水、土中に直接埋め込み可能)
・ポリフェノール含有率が高い(14.4%)ため、防腐性に優れている。
・防虫性に優れている。(特にシロアリ、フナクイ虫)
・類似性質の他樹種より比較的安価である。
・人畜無害。(ラバコール、キノン類を含まない。)
■ウリン材の使用実例
ウリン材は“鉄の様に強い” ということからアイアンウッドと名付けられ、ボルネオ島では“生涯腐らない木”といわれるほど丈夫です。そのため使用される際には重構造物も重要個所などが多いのが特徴です。
主な場所は、ディズニーシーウッドデッキ、府中競馬場ベンチ、観音マリーナ、松山空港展望台・遊歩道、横浜ベイサイドマリーナ浮桟橋、沖縄サンマリーナホテルサンデッキ、新中川護岸工事・浮桟橋、姫路港・津名港ボードパーク整備・浮桟橋、ウインズ米子ウッドデッキ・ベンチ、愛媛労災特別介護施設、塩原ダムラティスフェンス、君津市総合保健福祉センターテラスなどがあげられます。
海の近くなどで使用されていることが多いですが、これはウリンは海辺に生息する樹木なのでただの水だけでなく海水にも高い耐久性を持っているためです。
高い耐久性と耐水性を持ったウリンは日常的に使用するウッドデッキの材木として最適といえるでしょう。